ニセコ山田温泉ホテルの湯はほんまもん
あやこさんのブログ『本日ハ晴天ナリ』で、酸ヶ湯温泉のお湯を評して「春の湯治」と題する文の中に、
体中に酸ヶ湯の成分がしみついて(というよりは毛穴の中に入りこんで)しまうので、自分がにおいます。服やカバンの中も酸ヶ湯くさくなります。という一節がありました。
この山田温泉ホテルのお湯も、まさにこの通り。
ここはニセコヒラフスキー場に隣接する旅館街の一角にあり、ご覧のとおり貫禄とか風情とは程遠い、単に古いだけの鉄筋コンクリートの建物。開湯は明治30年という歴史を誇り、ニセコヒラフ唯一の天然硫黄泉(実は硫黄泉以外の天然温泉はあります)をうたっておりますが、はっきり言って、あまり期待してませんでした。日帰り入浴を受け付けてくれるので銭湯代わりに寄ってみただけでした。
しかし、風呂場に行ってビックリ(ちなみに画像の右側の斜面中腹にあり、ホテルの3階から渡り廊下で行きます)。ほんまもんの源泉掛け流しです。ただ、温度調節のために、浴槽には多少の加水があるようで、はやりの源泉100%ではないようですが、豊富な湯量は下手な源泉100%より、もっと生きの良い濃いお湯でした。窓の外を見れば、浴槽からあふれたお湯が惜しげもなく流されてしまう様子が見えます。
入浴中も満足だったのですが、驚いたのは翌日。まだ体中からほのかに温泉の香りが漂います。服は元より車にも染み付いてしまい3~4日は温泉カーでした。
このお湯が冬だけとは、実にもったいない限りです。
しかし、このホテルは経営が苦しくなって加森観光に身売りしているんですよね。お湯だけじゃダメなんですね。加森観光が変に手を付けて、お湯の魅力を台無しにしてしまわないか心配な反面、ちゃんと魅力を理解したうえでリニューアルすれば、より快適な温泉になるかもしれません。
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コメント
こんにちは。トラックバックありがとうございます。
山田温泉ホテルのお湯もいいみたいですねー。「あまり期待はしていなかったけれど、行ってみてビックリ」というのは何だか得したような気分になるもの。
人間湯の花になってしまう温泉といえば、草津温泉などもそーですね。スキー場の近くでいえば、野沢温泉などはどうなんでしょ。独身時代はよく行っていましたが、お湯の記憶はあまりないんだなぁ。
青森の酸ヶ湯温泉は強酸性のお湯です。一度銀製の指輪をしていったら、温泉についた瞬間に酸化してまっくろけになってしまいました。空気がすでに酸ヶ湯化していました。恐るべし、酸ヶ湯。
投稿: あやこ | 2005.04.09 16:51
あやこさん、コメントありがとうございます。
野沢温泉・・・特に外湯は良い温泉ですが、お湯は癖がなくて印象に残りにくいですね。熱かった事の方が強烈な印象になってます。一時は毎年のように行ってました。
草津は、最初に入ったのが大滝乃湯でしたので、それほどインパクトがなかったのですが、次に行った時の宿の内湯が良かったです。
不祥事で有名になった白骨温泉も、十数年前に行った時は良いお湯でしたねぇ。
酸ヶ湯は、二十年以上前の学生時代と、数年前のGWに行きました。お湯も魅力ですし、千人風呂の雰囲気も好きです。でも、女性の方は男性のようにくつろげませんよね。申し訳ない。
投稿: こぶ | 2005.04.12 13:58
強酸性と言えば山形蔵王の蔵王温泉でしょう!外湯だけでも10件前後あり、pH2(希塩酸を10倍に薄めた液体と同等の酸性度)で強烈です。皮膚が痛いくらいです。明らかに酸ヶ湯のお湯の方が皮膚に優しく感じます。でも身を清められているような清冽感がありますので、是非お試しください。
投稿: マリオ | 2010.03.17 17:03
マリオさん、コメントありがとうございます。
蔵王温泉は宿泊2回、日帰り入浴の経験が2回あります。3回目の宿泊に出かける予定の直前に入院してしまい、それ以来、温泉旅行には出かけていなかったのですが、今年に入って九州で1泊しました。東北にも久々に行きたいですね。
投稿: こぶ | 2010.03.19 20:59