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2006.01.12

万里の波濤を乗り越えて

冬の日本海と言えば、荒海の代名詞

と言っても、いつでも荒れているわけではありません。私が始めて、冬の新日本海フェリーに乗ったときは、夏よりも穏やかな航海で、期待はずれでした。

昨年3月にSNFに乗船した時、初めて「荒天のためにレストラン営業を休止」という状況に遭遇しましたが、大した事は無かったです。そして、この前のクリスマス。敦賀~新潟を往復してみました。

まずは12月23日敦賀発苫小牧行き寄港便に乗船です。朝自宅を出て、名神を東に走ると雪のために竜王から渋滞のようです。雪の名神の渋滞は半端でない事も多く、京都から敦賀まで一晩かけて走ったことがありますので、迷わず湖西道路に。しかし、これはかけで、順調にいっても余裕はほとんどありません。間に合わないことも覚悟したのですが、なんとか定時の出港時間には港につけそうなので、遅れていることを期待して走ります。

港に着くと船は影も形もありません。これは、欠航か大幅な遅れが確実です。窓口で聞くと折り返しになる便が6時間遅れで入港予定だとか。これは出港も遅れるのは確実です。結局6時間遅れの出港でした。昼前発夜入港が、夕方発早朝入港への変更ですから、車内泊が船内泊になったわけで、これは歓迎すべき遅れでした。

「外海に出ると風呂は閉鎖になるかも」という船員さんの助言に従って、早めの風呂にします。湾口に近づくと確かに大きく揺れだし、浴槽のお湯も揺れてこぼれだしました。風呂をあがると、船員さんが閉鎖にやってきました。レストランももちろん休業で、代わりに売店で弁当を売ります。1種類しかないので、苦手なおかずでも我慢我慢。船内放送で波高4mと言ってましたが、夜半にはさらに揺れましたので、もう少し波が高くなったかもしれません。

でも、これは序章に過ぎませんでした。

復路は25日新潟発。実は、往路の船が苫小牧で折り返してくる便です。折り返し時間は短いので、6時間の遅れはほとんど取り返していないはず。案の定、SNFからお昼ごろに「4時間遅れで秋田を出港したので19時半までに新潟港に来て欲しい」と連絡がありました。19時にフェリーターミナル前に着くと、止まっている車が激しく揺れるほどの強風と雷鳴。そう、ちょうどこの頃に特急「いなほ」が脱線したのです。結局、新潟入港は5時間半遅れで、出港も6時間半遅れでした。

往路と同じく、風呂にすぐ入るように急かされます。信濃川河口の防波堤を過ぎると揺れ始めました。越佐海峡では大した事がないと予想していたのですが、すぐに往路と同じくらい揺れだします。しばらくするとますます揺れが大きくなり、波しぶきが窓を叩くようになりました。どれくらい傾くかと言えば、ペットボトルの水面が傾いているのが判るほど。床に置いた新聞が、傾きで床を滑ります。テーブルの上に置いたものは、キーホルダーも腕時計も、空の紙コップも全て床に落ちて、部屋の隅まで飛んでいきます。冬のSNFは、酷い時は立って歩けないという話を聞いてましたが、納得です。手スリを持たずに移動するのは至難の業。結局、敦賀入港は6時間遅れでしたから、減速航行を強いられたのでしょう。

SNF051226

これは翌朝、夜が明けてからの海の様子ですから、かなり穏やかになってからです。それでも時折しぶきが窓を濡らしてました。

酔いはしませんでしたが、これで北海道まで行くのは、確かに辛そうです。

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