居酒屋でほたるいかを頼んでも、光っていません。やっぱり光っているところを一度は見たいものです。富山の大学に進学し、そのまま富山に居ついた高校時代の友人が「光るほたるいかは綺麗だ」と言っていたのを聞いてから十数年経ちました。
4月からGW頃まで、滑川で光るほたるいかを見物できる観光船が出ているのは知ってましたが、わざわざそのために出かけるのも・・となかなか機会に恵まれませんでした。
先日、富山あたりで車内泊をしようと場所を探していて、滑川漁港の近くに道の駅「 ウェーブパークなめりかわ」を発見。そういえば、今はほたるいかシーズンと思い出したわけです。
19時ごろ道の駅に到着。「ほたるいか海上観光 観光船乗船受付」の看板がありますがよく見ると「予約が必要です」と注意書きもありました。ここに寄る事を決めたのはつい先ほどですから、当然予約はしていません。乗船受付は2:30~2:50だそうですから、ここできをもんでいても始りません。
ここですぐに仮眠体制に入るのが正しいほたるいか観光なのでしょうが、デジカメのメモリーカードがいっぱい。このままでは撮影が出来ませんので、CD-Rに焼きながら、小刻みに仮眠・・・というかうたた寝を繰り返します。エラーが出たりしましたので、ようやくCD-Rを3枚焼き終わったのは日が変わってしばらく経ってから。2時間ほどの仮眠で起きなければなりません。
1時間ぐらいしか経っていないのに、大声の談笑で目が覚めました。どうもTVの取材クルーのようです。ガラガラの駐車場で仮眠中が明白な車の横に停めて、大声で話すとはなんと心優しい人たちでしょう。車にはKNBと書いてあったような気がします。ますます読売系列が大好きになりました。読売の関係者を見つけたら、海に叩き込みたいぐらい愛してます。
彼らと顔をあわせると、愛情表現が抑えられなくなりそうなので、ひたすら車内で耐えて・・愛って忍耐ですね・・静かになったので受付に向います。
夜中だというのに大勢の人がたむろしてました。乗船受付の列がほとんど消えたのを見計らって、受付に向い「予約が必要な事を知らなかったのですが、乗れないでしょうか?」と聞いてみます。するとキャンセル待ち受付の用紙が出され「ここに住所氏名などを記入してしばらくお待ち下さい」と言われました。平日の夜というのも幸いしたのでしょう。乗れる可能性はありそうです。
しばらくすると「それでは乗船料をお支払い下さい」と声がかけられました。3000円を支払い乗船券を受け取り、その横で貸与しているライフジャケットも受け取ります。上の画像で大勢が着用しているオレンジのベストはライフジャケット、青いジャンバーはスタッフのジャンバーです。
乗船券に記載の整理番号1~50の人がまず整列して、少し離れた岸壁に向います。続いて残りの人が集められ、人数確認の上で岸壁に向いました。私はこの第二陣でした。
ライフジャケット着用だったので、漁船に乗るのかと思ったのですが、氷見の富山湾観光船所属の遊覧船「はまゆう」と「若潮」でした。第一陣が少し大きめの「はまゆう」、第二陣が「若潮」に乗船でした。
これが「はまゆう」です。
3時過ぎに出港して、沖合いの定置網でほたるいかを見学します。蛍のように光ながら遊弋しているのかと思っていたのですが、夜のほたるいかは基本的には光っておらず、驚いた時や危険を感じたときに防衛手段として光るのだそうです。つまり、定置網を引き上げる時に、網にかかっている事に驚いて光り、それを見学するわけです。
観光船は定置網にしっかりくっつけて停泊し、漁船が網を引き上げていきます。そして大部分が引き上げられた時に漁船の作業灯と観光船の照明が消されて真っ暗に。そして海面には・・・・
ASA1600に設定しましたが、絞りf2.8でシャッター速度1/8秒で撮ったものだけなんとか写ってました。ブレブレのはずですが、実際の見た目もこんな感じ・・・ただ、肉眼ではもっと多く、もっと明るく見えます・・・です。漁師さんが観光客を喜ばせるためか、水面近くに浮かんだほたるいかをすくい網ですくっては宙に放り投げ、これもなかなか見事に光ります。
まさに神秘な感じがする透明感のある青い光で、蛍よりもずっと綺麗ですね。
定置網の引き上げがほぼ終わると照明が灯され、漁師さんが観光客に向けて、ほたるいかやそのほか定置網に迷い込んだ魚を投げてくれます。バケツやビニール袋持参の人が多く、なんでかと思っていたのですが、これが目当てだったようです。
定置網をもう1ヶ所回り、同様に見学したらほたるいか観光船は終わりです。滑川漁港に戻ると時刻は4時半前、空は白み始めていました。
なかなか感動ものの見学で3000円の価値は十分にあります。海上は寒いですから、なるべく風を通さない素材の上着を着ていたほうが良いでしょう。小雨決行という事ですから雨合羽などを用意した方が良いと思います。雨合羽は風を通さないのでけっこう暖かいはずです。この日も雨は降りそうになかったですが、合羽の着用者はけっこういました。なお、それでも寒ければ船の1階の船室に入りましょう。私も港への帰路は、ここでうとうとしてました。船の設備と言えば、一応トイレもあります。
最近のコメント