2007.01.09

阪九フェリー『やまと』の旅

アクセス解析を見ると、フェリー関係の情報を探していて私のブログにたどり着いた人がけっこういらっしゃるようですから、いささか古い記録ですが、書き留めておきます。

乗船したのは、阪九フェリー大阪泉大津港新門司港行き第1便で、船名は「やまと」。乗船日は2006年10月28日でした。

当日はマニアックな某掲示板の合同オフに昼過ぎまで部分参加し、途中で抜け出して港に急ぎました。オフ参加中に車は、USJ近くのコインパーキング“タイムズ北港”に駐車してました。USJの駐車場が2000円/日であるのに対抗して、80分100円、24時間以内なら最大800円という料金設定で、USJに行くときはもとより、どうしても車で出かけなくてはならず大阪市内で用事もあるというときには使える駐車場です。すぐ東側にあるJRバス西日本経営するコインパーキングも同じ料金体系のはずです。ただ、USJが混む日は駐車場も混みますから、その点は要注意。

さて、阪九フェリーは神戸六甲アイランドからと大阪泉大津港から出てます。大阪のターミナルは徒歩客にも便利な大阪南港ではないので要注意。九州側のターミナルは、神戸発ともとど新門司港になります。

Hanqf061028a

出航時刻は17時半。さすがにこの時期だと、もう日が暮れています。これが夏ならば、明石海峡を過ぎるぐらいまでは明るいのですが。ライトアップされたファンネル(煙突)が夜空にそびえ立っています。泉大津港を出ると、一路イスカンダルには向かわずに、大阪湾を西に横切り明石海峡を目指します。この日のように天気が良いと明石海峡大橋のイルミネーションがもう見えてます。

Hanqf061028b

当夜のねぐらは、2等指定A。阪九フェリーに3タイプ在籍する船の中でも、この『やまと』と姉妹船『つくし』の2等指定Aがもっとも設備が整っているのです。同じ運賃を支払いながら、カプセルベッドになる『ニューながと/あかし』の2等指定Aの利用者が気の毒になります。阪九フェリーもあまりだと思ったのか、今年のドッグ入りで『ニューながと/あかし』をリニューアルし、『やまと/つくし』と同等になるそうです。ま、とにかく日本の定期船の2等ではもっともグレードの高い船室が『やまと/つくし』の2等指定Aで、他社の1等シングルルームに迫る内容。違いといえば、少し狭いことと湯茶のサービスがない事ぐらいです。

Hanqf061028c

狭いのでデスクの半分が洗面台。

Hanqf061028d

ベッドの足元の上が棚になっていて、予備の毛布とテレビはこちらにあります。

Hanqf061028e

長距離フェリーといえばお風呂! シャワー付きの寝台特急はありますが、大浴場付きの交通機関は日本の長距離フェリーだけです。人気の設備だけに、中は撮れませんでした。展望浴場ですが夜ですから外は真っ暗です。それでも、瀬戸内航路ですから沿岸の町の灯や、船の灯りなども見えます。

Hanqf061028f

これが、最上部の甲板。甲板に椅子やテーブルがない船も多いですが、阪九フェリーではこの通り、椅子やテーブルがありますから、潮風に当たりながらビールでも飲むと気持いいです。ただ、10月中旬ともなれば、ビールにはちょっと涼しすぎました。のんびり走るように見える船ですが長距離フェリーとしては比較的ゆっくり走る瀬戸内海でも、時速で言えば35キロ前後出してますから、原付と同じぐらいの風を受けます。初夏や晩夏ぐらいがもっとも気持が良さそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.14

膨らんだカーテンの謎

KANKI051220

この妙に膨らんだカーテンの謎がわかるでしょうか?

よく見ると、カーテンの裾から椅子の脚が出ています。つまりカーテンの中には椅子が入っています。そしてそこに腰掛けると・・・・

これは、関西汽船「さんふらわあ あいぼり」の特等1等客専用展望通路。フェリーの正面に面した通路です。ちょうどブリッジの真下になる位置。この部分は、上級船室になっている場合もあり、展望サロンとなっている船でも「航行に差し支えますから、夜間はカーテンを開けないで」と書かれています。

窓から漏れた光が、甲板や海面を照らすと、船員の夜目が効かなくなり、海上の監視に不具合が生じるからです。ですから、この正面の景色を夜間にも乗客に開放している船は珍しいのです。

この画像は、しっかりカーテンが閉じているのを確認してストロボを焚きましたが、実際は照度を落とした暗い通路で、その上でカーテンで船内の明かりが漏れないようにしています。同様のサービスをしている東日本フェリーの「ニューれいんぼうべる/らぶ」では、サロン全体を真っ暗にして、前面展望を楽しませくれますが、なにせ日本海ですからイカ釣船の集魚灯ぐらいしかみえませんが、瀬戸内海では本四三橋があります。

みなさんも関西汽船の「さんふらわああいぼり/こばると」の1等以上に乗る機会があれば、ぜひ前面展望を楽しんでください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.13

「フェニックスエキスプレス」に乗ってきました

新日本海フェリーと順番が後先になりましたが、12月15日大阪貝塚港発の宮崎カーフェリー「フェニックスエキスプレス」に乗船してきました。

宮崎カーフェリーは、マリンエキスプレスの事業の受け皿として設立された会社で、現在は大阪南港~宮崎、大阪貝塚港~宮崎を各1往復しています。乗船した「フェニックスエキスプレス」は、マリンエキスプレスの川崎~日向・宮崎航路用に姉妹船「パシフィックエキスプレス」と共に建造された船で、「パシフィックEXP.」は韓国に売却されたのに対し、国内に留まった幸運?な船です。関西在住だと川崎~日向・宮崎は乗りにくく、どちらもまだ乗っていませんでしたので、関西に転じてから乗る機会をうかがっていました。

MCF051215A

これが乗船した1等です。4人部屋ですが、「相部屋承知」とすれば一人でも利用できます。混雑しない限り、実際には相部屋になりません。これは他の長距離フェリー会社でもほぼ同じ扱いですが、なかには個室の相部屋扱いをしない航路もあります。

部屋は、廊下側からトイレ・シャワールーム、2段ベッド2組と並び窓際は小上がりになっています。京浜航路時代には2等寝台扱いだったのですが、こちらに転じてからは1等となりました。設備としては1等としても遜色ありません。同様に1等は特等となってます。こう書くと以前の方がお乗り得だったような感じがしますが、京浜航路の運賃は割高でしたので、別に金額的に割安だったわけではないです。

伝統的に京浜航路は旅客設備重視の船を投入しており、それが経営圧迫の要因と言われていました。そのため「パシフィック/フェニックスエキスプレス」は、かなり簡素化したそうですが、それでも伝統の名残りを感じるゆったりとした船内でした。

MCF051215B

このプロムナードデッキも広いですが、2等寝台が並ぶ中央廊下の幅広さは国内の長距離フェリーで初めて見る広さでした。

MCF051215C

レストランはかなり限定されたメニューです。チキン南蛮に地方色を感じますが、あとはハンバーグやトンカツ、シーフードフライ盛り合わせ、カレーライスなどがあります。セットメニューはありません。ランニングメイトの「フェリーひむか」はセットメニューのみで割安感はあるのですが、酒飲みには利用しにくく、その反省でこうなったのかと思えば、別にアルコールメニューが充実しているわけではないので、そうとも思えません。生ビール・・それが無理でも瓶ビールぐらい欲しいところですが、もっとお客の多い大阪南港発でもビールは缶ですから、無理な願望ですね。

MCF051215D

レストラン横の小部屋。電話マークがありますが扉には「パソコン用ブース」とあります。ネット回線があるのかッ!と扉を開けると・・・

MCF051215E

どうも船舶公衆電話を撤去。台を低くしてデスク代わりとなるようして、椅子を置いただけのようです。2等や2等寝台利用ならば重宝するかもしれませんが、元々は電話ブースですからねぇ。「狭いの怖いよぉ~」ってなりそうな気もします。

時間帯から旅客の利用はあまり期待できませんので、せっかくのハードが活かしきらせてませんが、これはやむを得ないでしょう。下船時にみたかぎりでは、徒歩乗船客は1人だけのようでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.12

万里の波濤を乗り越えて

冬の日本海と言えば、荒海の代名詞

と言っても、いつでも荒れているわけではありません。私が始めて、冬の新日本海フェリーに乗ったときは、夏よりも穏やかな航海で、期待はずれでした。

昨年3月にSNFに乗船した時、初めて「荒天のためにレストラン営業を休止」という状況に遭遇しましたが、大した事は無かったです。そして、この前のクリスマス。敦賀~新潟を往復してみました。

まずは12月23日敦賀発苫小牧行き寄港便に乗船です。朝自宅を出て、名神を東に走ると雪のために竜王から渋滞のようです。雪の名神の渋滞は半端でない事も多く、京都から敦賀まで一晩かけて走ったことがありますので、迷わず湖西道路に。しかし、これはかけで、順調にいっても余裕はほとんどありません。間に合わないことも覚悟したのですが、なんとか定時の出港時間には港につけそうなので、遅れていることを期待して走ります。

港に着くと船は影も形もありません。これは、欠航か大幅な遅れが確実です。窓口で聞くと折り返しになる便が6時間遅れで入港予定だとか。これは出港も遅れるのは確実です。結局6時間遅れの出港でした。昼前発夜入港が、夕方発早朝入港への変更ですから、車内泊が船内泊になったわけで、これは歓迎すべき遅れでした。

「外海に出ると風呂は閉鎖になるかも」という船員さんの助言に従って、早めの風呂にします。湾口に近づくと確かに大きく揺れだし、浴槽のお湯も揺れてこぼれだしました。風呂をあがると、船員さんが閉鎖にやってきました。レストランももちろん休業で、代わりに売店で弁当を売ります。1種類しかないので、苦手なおかずでも我慢我慢。船内放送で波高4mと言ってましたが、夜半にはさらに揺れましたので、もう少し波が高くなったかもしれません。

でも、これは序章に過ぎませんでした。

復路は25日新潟発。実は、往路の船が苫小牧で折り返してくる便です。折り返し時間は短いので、6時間の遅れはほとんど取り返していないはず。案の定、SNFからお昼ごろに「4時間遅れで秋田を出港したので19時半までに新潟港に来て欲しい」と連絡がありました。19時にフェリーターミナル前に着くと、止まっている車が激しく揺れるほどの強風と雷鳴。そう、ちょうどこの頃に特急「いなほ」が脱線したのです。結局、新潟入港は5時間半遅れで、出港も6時間半遅れでした。

往路と同じく、風呂にすぐ入るように急かされます。信濃川河口の防波堤を過ぎると揺れ始めました。越佐海峡では大した事がないと予想していたのですが、すぐに往路と同じくらい揺れだします。しばらくするとますます揺れが大きくなり、波しぶきが窓を叩くようになりました。どれくらい傾くかと言えば、ペットボトルの水面が傾いているのが判るほど。床に置いた新聞が、傾きで床を滑ります。テーブルの上に置いたものは、キーホルダーも腕時計も、空の紙コップも全て床に落ちて、部屋の隅まで飛んでいきます。冬のSNFは、酷い時は立って歩けないという話を聞いてましたが、納得です。手スリを持たずに移動するのは至難の業。結局、敦賀入港は6時間遅れでしたから、減速航行を強いられたのでしょう。

SNF051226

これは翌朝、夜が明けてからの海の様子ですから、かなり穏やかになってからです。それでも時折しぶきが窓を濡らしてました。

酔いはしませんでしたが、これで北海道まで行くのは、確かに辛そうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.09.16

関西汽船神戸港ターミナルが移転

9月15日から、神戸港での関西汽船の着岸埠頭が、これまでの中突堤から新港第四突堤ポートターミナルに変わりました。

ポートタワーがそびえる中突堤は、戦前から国内航路の拠点として活用されており、一時は非常に多くの定期航路の拠点となっていましたが、今では発着する大型船は関西汽船別府航路の下り1便だけという寂しい状況です。1996年3月20日完成した中突堤旅客ターミナルも活用されているとは言い難い状況でした。

そこで中突堤旅客ターミナル内にCIQを設置する事で、中突堤に大型クルーズ客船を接岸させ、ハーバーランドなどからも外国客船・大型客船がよく見えるようにして、神戸港の観光地としての魅力を高めようという計画が持ち上がったのです。この構想は2004年春に神戸市長が明らかにし、実現に向けた具体化策の第一弾として、関西汽船のポートターミナル移転が実現したわけです。

利用者の立場から考えても、ポートライナーが利用できるポートターミナルの方が便利でしょう。

KOBEPORT01
ポートターミナル2階で遊休化していたカウンターを整備して「フェリーさんふらわあ」のカウンターが出来ました。

KOBEPORT02
接岸は第四突堤西側のO1バースです。神戸市の所有するボーディングブリッジもあるのですが、それを使わずに自前のものを使ってます。1996年3月製造というプレートがありましたから、中突堤から運んでいたのだと思います。乗船客は、上のカウンターからほぼ水平移動のみで船内に行けますから便利です。
ちなみに、前方のO2バースに接岸しているのは、天津行きの「YAN JING」です。

車両待機場所は、ポートターミナル駐車場の1階部分を一部改装して転用していました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.06.20

太平洋フェリーの新造船「きそ」~(6)

続きです。前回はこちら

さて3層ある旅客区画の中層に上がりました。ここは、前半分は特等と外の見えない1等、後半分は公室となってます。

TFKISO14

マーメードクラブです。中央にあるのはグランドピアノ、背中側がカウンターで、軽食や飲み物を扱ってます。3食ともバイキングのレストランでは多すぎる人は、朝や昼をこちらで済ますのも手ですね。

こちらは左舷側で右舷側にはドリンクハット「ぼらぼら」というドリンク類専門のスタンドがありますが、乗船日はお休みで、マーメードクラブの利用を勧める案内が掲示されていました。階段を挟んで右舷側と左舷側の違いですから、「ぼらぼら」は不要だったように思います。多客時しか営業しないスタンドは、新日本海フェリーのようで貧乏臭いですね。太平洋フェリーの営業体制もだんだんと縮小されているようです。

TFKISO15

世界的にすっかり定着したプロムナードデッキは、国内のフェリーでもすっかり当たり前の設備になってます。これは左舷側で、奥がレストランの入口です。右舷側の同じ場所はOAコーナー「マルルー」となっており、海に向ったカウンターテーブルとなっており、コンセントが設備されてます。最近、ファーストフードやビジネスホテルの朝食コーナーで時々見かける形式です。せっかくの設備ですが、この日は万博見物のおばさま方の編み物席になってましたので、画像はなしです。

TFKISO16

レストランの待ち合いスペースから入口を見た光景です。混雑を想定してか、入場待ちが発生しても、プロムナードにはみ出さないように通路が長めにとってあります。ちなみに列の最後部から撮影で、まだまだ並ぶ余地があります。レストランはバイキング方式ですので、席があいたらまず荷物を置いてから料理を取りに行きます。
これは夕食時の撮影ですが、翌朝の朝食時には、料理をとりに行っている間に、人の荷物をどけて座っている人がいたのであぜん。これをやった相手が、関西人や関東人なら、一戦交えるところですが、話し言葉から日本でも僻地からきた人と思われたので、話は通じないと「荷物をよけてくれてありがとう」とお礼を言って、フライイングダッチマンのごとくレストラン内をさまよう事になりました。(某地方では現地人のいろいろと嫌なところを見てきたので、思い切り偏見の塊です。もちろんいい人もたくさんいましたけど、関西人にから公徳心に突っ込まれるなんて、人間以下ですよ。ほんま)

さて、気を取り直して。料理のレベルが落ちているような気がしましたが、怒涛のごとく押し寄せるお客に厨房が追いついていないのかもしれません。また、左右に同じ料理が並ぶレーンがあるにも関わらず、そういう案内がされないので、列が均等化されず、片方のレーンでは列が出来ているにも関わらず反対のレーンは撤収を始めるありさま。太平洋フェリーも地に落ちましたね。・・というのは言い過ぎか、並みのフェリー会社に落ちぶれてしまいました。万博がおわれば、以前の太平洋フェリーに戻る事を切に願います。

この階にはラウンジ「サザンクロス」もあり、ショーもありましたが、客層を考えると行く気が起きず、部屋で呑んでました。

さて、翌朝目が覚めると、ちょうど伊良湖水道で神島横を通過中でした。『潮騒』の歌島のモデルになった島ですね。私の年代だと山口百恵を連想します。実は映画の前に児童向けに一部がリライトされた『潮騒』を読んでいて、巻末の保護者向けの解説ページに「一部の表現を改めています」というのを目にして、原作が気になった事のほうが強い印象なのですが(汗)

中部国際空港はけっこう近くを通りますが、逆光になりますので、あまり綺麗には見えません。どちらかと言えば、空港から船を見た方が良さそうです。名港トリトンをくぐって、名古屋フェリーターミナルに入りました。隣に停泊する沖縄経由台湾行きの国際フェリー「飛龍」に発作的に乗らないように気をつけないとなりません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.06.18

太平洋フェリーの新造船「きそ」~(5)

続きです。前回はこちら

TFKISO12

案内所の横にある船体中央の通路です。右側手前はカラオケルーム・・・団体ツアーのおじさま、おばさま方が熱唱中でした。その奥の赤い壁の内側は男性用大浴場です。通路が狭くなっているように見えますが、錯覚ではありません。実際に狭くなってます。通路側から見たら、デザイン的にアクセントになっており良いのですが、浴場内から見たら、おかげで洗い場が変形しており、一部では背中合せのカランが接近していて、ちょっと大げさに言うと背中同士がぶつかりそうで使い勝手が悪いです。こんな設計を認めるなんて、情けないぞ太平洋フェリー。

左側の明るいところは売店です。オリジナル商品が以前より減ったような気がしますが、いぜんとして品揃えは豊富です。そういえばオリジナルワインのラベルは旧「きそ」のままでした。奥はゲームコーナーだったと思います。

TFKISO13

これが男湯の入口。ギミックなインテリアですが、私は割と好きだったりします。でも大型温泉ホテル風ですね。

洗い場については先に書いたとおりですが、こんどは浴槽。全体的に浅めでL字形に3つの湯舟が配置されています。で、これが仕切りの穴で連結。つまり横に揺れても縦に揺れても、お湯の大移動が発生です。舵を切るだびに大量のお湯が溢れてもったいない。船の浴槽って横方向に大きいのは向かない事が良く判りました。って、これを知らしめるためにこんな設計にしたのか? フェリーの老舗である三菱下関の設計とは思えない。内部レイアウトは、外部の人材でも使ったのか? 実に不思議な風呂の設計です。

~続く

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.06.17

太平洋フェリーの新造船「きそ」~(4)

続きです。前回はこちら

では、このあたりで船内探検に出かけましょう。

TFKISO08

私の船室は、3層ある客室部分の最上階です。そこからエントランスロビーに通じるメインの階段は吹き抜けになっています。近くにはエレベーターもあります。このあたりは、最近の大型フェリーに共通する流行の構造ですね。

TFKISO09

階段を下まで降りるとエントランスロビーです。

TFKISO11

これが案内所。上級船室利用の場合は、乗船後ここに直行して鍵を受け取ります。木目調の壁とカウンターで、高級ホテルの趣があります。客室の出来はイマイチですが、こういうパブリックスペースのデザインは秀逸ですね。

TFKISO10

船舶公衆電話は、クレジットカード専用のデジタル船舶電話。左の電話にはファックスも接続されています。データ通信ポートもありますから、パソコンをつなげばネットにつながるはずです。乗船前には試そうと思ってましたが、すっかり忘れてました。ファクスよりも、パソコンでも置いて、ネットサーフィンやメールチェックでもさせたほうが、使用率が上がるような気がしますが、だめかな?

~続く

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.06.15

太平洋フェリーの新造船「きそ」~(2)

続きです。前回はこちら

部屋に落ち着いたところで出港の時刻が近づいてきたので、甲板に向います。

TFKISO05

これが特等の廊下。右が特等、左が外の見えない1等室のドアです。国内のフェリーで初というカードキーが導入されています。列車でさえカードキーだというのに意外な気がしますが、フェリーはたくさん止まるわけでは無いですから管理がしやすかったからでしょう。それでも、入港前にキーを回収に来るのがうっとうしかったのでカードキー歓迎です。

TFKISO06

仙台港は狭いので、タグボートの力を借りて方向転換します。夕方に出港する船だと、この時間はお風呂や夕食で忙しく、航路や季節によっては暗くなってからの出港ですから、こういう真昼間の出港は気持ちがいいですね。

TFKISO07

うみねこも見送りにやってきました。出港以前から舞ってはいたのですがなかなか近づいてこず、パンでも持ってくればよかったなぁと思っていたら、甲板の一角に急に集まりました。似たことを考える人はいるもので、パンを投げている人がいました。恩恵にあずかってコンパクトカメラでもパチリです。

まだまだ続く

| | コメント (0) | トラックバック (0)

太平洋フェリーの新造船「きそ」~(1)

TFKISO01

しつこく続くGWシリーズもいよいよ最終章。帰路に利用した太平洋フェリーの「きそ」です。

この1月に就航した新鋭船で、個室重視というコンセプトで設計されたそうです。当初は、秋田から新日本海フェリー(SNF)で敦賀に帰ろうと思っていたのですが、太平洋フェリーの配船表を見ると仙台港に行けば「きそ」に乗れることが判ったので、盛岡から南を目指しました。

TFKISO02

入港のシーンを撮るつもりだったのですが、ちょっと間に合わず、着岸直後に仙台港に到着です。公園からまずは外観を撮影しました。

TFKISO03

太平洋フェリーの個室は、夏の繁忙期以外は定員以下で貸切しても貸し切り料が不要なのが嬉しいのですが、この「きそ」では、以前はアウトサイドのみだった1等の一部がインサイドに配置されています。インサイドの1等は2人部屋で、前述の貸し切りは船室定員の半分までという制限があるので、1人で1等に乗る場合は、インサイドになってしまいます。

悩んだのですが、気が付いたらアウトサイドになる特等のきっぷを握ってました。当初予定したSNFの寄港便は個室を定員以下で使う場合は、必ず貸し切り扱いになるので、秋田~敦賀の1等貸切よりも、実は仙台~名古屋の特等の方が安いのです・・・・と自分で自分に言い訳です。特等など、往復割引の帰路が半額だった当時のダイヤモンドフェリーで乗って以来の贅沢、JAF割で若干安いのも罪悪感を多少薄くします。

しかし、他の船の特等はテーブルがあったのに対し、「きそ」ではソファーベッドとなったためにテーブルではなく、デスクになってしまい、優雅にグラスを持ってというシーンは演じにくくなりました。結局夜には、電車のごとく窓の桟にいろいろと並べる羽目になり、あまり優雅でなくなりました。折りたたみでいいから、テーブルが欲しいなぁ。インサイドの個室登場といい、個室重視のしわ寄せが、個室内のサービス低下につながっており、魅力半減ですね。浮かぶ独房と命名しましょう。

TFKISO04

特等だけあって、ユニットバスがあるのですが、またこのバスタブが小さい。安いビジネスホテルでもここまで小さいのは珍しいです。

~続く

| | コメント (0) | トラックバック (0)